東京・西荻窪で動物モチーフの文具・雑貨を扱う「文具店 タビー」。2019年のオープンから5年が経った2024年、カラーミーショップでECサイトを開設しました。
最初は苦労もありましたが、地道に続けることで実店舗の収益を底上げする柱へと育ちつつあります。
今回は店主の吉田さんに、EC開設の経緯や運営の工夫についてお話を伺いました。
動物文具の専門店が、5年目にECへ踏み出した理由
「タビー」はどんなコンセプトのお店ですか?創業の経緯も教えてください。
動物モチーフの文具・雑貨を専門に扱う文具店です。
お店を始める前はイラストレーターとして動物の絵を描いていたこともあり、動物には多少の知識もありました。
その後コンビニの店長を経験し、小売業の面白さに気づいたことが独立のきっかけです。
祖母の実家が文房具屋だったこともあり、文房具には昔からなじみがあったんです。
ちょうど2019年5月1日が令和スタートの日だったので、そこに合わせて西荻窪で実店舗をオープンしました。
5年経ったタイミングでECを始めたきっかけは何ですか?
実店舗だけでは、売上の拡大に限界があると感じたためです。
住宅街の中の小さな店舗では売場面積に制限があり、置ける商品数もお客さまの数も、どうしても上限が見えてきます。
それを打開するひとつの方法として、ネットショップという選択肢が浮かんだのです。
以前テレビでお店を紹介してもらった際、「通販はしていませんか?」という問い合わせを複数いただいたことも、後押しになったのかもしれません。
一方で、ネットショップで大きく稼ごうというよりは、「実店舗へ誘導するためのきっかけにしたい」という感覚でのスタートでした。
EC未経験でも直感的に使えた。カラーミーショップを選んだきっかけと操作感
カラーミーショップを選んだ理由を教えてください。
好きな人気お笑い芸人のグッズショップがカラーミーショップを利用していて、自分もそこでよく買い物をしていたんです。「一緒がいいな」と思って即決しました。
昔からそういう直感的な決め方をすることが多いんです。
実際に使ってみて、いかがでしたか?
注文が入ってから発送処理をするまでの一連の流れが、管理画面上でスムーズに完結するので使いやすいと感じています。
サイトの作成は制作会社に依頼しましたが、スライダーの画像差し替えなど日々の更新は自分で対応できています。
ECは未経験でしたが、管理画面の操作が直感的でやりやすかったですね。
商品登録の壁と試行錯誤。1人運営を支えた意外な存在
開設後に苦労したことはありましたか?
ECサイトに載せる商品の選定が難しかったですね。
扱っている商品の数が多いうえに、サイズもさまざまなので、初めは商品登録や梱包資材の準備に思ったより時間がかかってしまって。
その後、試行錯誤する中で発送しやすくてお客さまの反応もよいシールや紙ものに絞り込んでいきました。
何を載せるかを見極めていくことで、少しずつ運営のペースがつかめてきましたね。
続けるモチベーションになったことはありましたか?
近所の花屋さんに毎日ヤマト運輸の集荷が来るのですが、そのドライバーさんがうちにも「今日ありますか」と声をかけてくれるんです。
これが適度なプレッシャーになって、「(ネットショップで販売して)何かしら送らなければ」と、いい意味で習慣づけにつながりました(笑)。
開設当初は発送するものがない日も多かったのですが、毎日声をかけてもらううちに、ネットショップで商品を売って届けるサイクルが自然と身についていきましたね。
SNS投稿から1〜2時間で完売。ECだから生まれたお客さまとのつながり
SNSとECはどのように連動させていますか?
XとInstagramで新商品の入荷情報を発信しています。
以前はリンクを貼っていたのですが、URLが入っていると拡散されにくい印象があり、今は写真だけを投稿するスタイルにしています。
最近、シールや紙ものは投稿後1〜2時間以内に、ある程度売り切れる流れができてきました。
お客さまが欲しいものと、うちが提供できるものを探りながら、毎月少しずつ投稿の精度を上げている感じですね。
ECならではの嬉しい体験がありましたら教えてください。
北海道や沖縄など遠方のお客さまと、まるで”文通”のようなコミュニケーションが取れるのが嬉しいですね。
例えば、猫のアイテムを購入された方には封筒に猫のスタンプを押すなど、お客さまが好きな動物に合わせて梱包し、一言添えて発送するようにしているんです。
直接顔を合わせることはできなくても、そういったひと手間を通じてお客さまとの距離が縮まる感じがあって、ECならではの楽しさだなと感じています。
また、サイトを見てから実際に来店してくださる方も増えていて、実店舗との相乗効果も感じています。
開設当初から思い描いていた通り、実店舗へ足を運んでもらえる入口としての役割も果たせてきていると感じていますね。
実店舗を底上げする柱へ。ECの可能性をさらに広げていきたい
ECを始めて、売上はどのように変わりましたか?
開設当初は「月額費用の元が取れれば」という感覚でしたし、最初のころは登録作業の手間とリターンが見合わない時期も正直ありました。
ですが、地道に続けるうちにここ半年ほどで、手応えを感じ始めました。
今では実店舗の売上を確実に底上げしてくれる存在ですし、まだまだ伸びしろがあると感じています。
今後の展望を教えてください。
実店舗は家賃の上昇など不確定な要素もあるので、今後はECの比重をさらに高めていきたいと思っています。
今はあくまで実店舗のサポートという位置づけですが、ゆくゆくはEC向けのオリジナル商品などを開発して、お店の可能性をもっと広げていきたいですね。
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